裁判について

加藤治子さんの訴え

 名城大学非常勤講師の加藤治子と申します。現在、非常勤講師の待遇の改善を求めて、名城大学を相手に法廷闘争を行っています。2008年度から名城大学で英語を教え始め、2010年度には週あたり10コマ(90分授業×10)を担当していました。ところが、同年12月に突然、次年度は4コマに減らすと大学側から一方的な通告を受けました。その後、労働組合を通じた団体交渉の結果、6コマまで回復しましたが、それでも前年度と比べて4割の減収を余儀なくされました。

 団体交渉の場で名城大学は、私の担当コマ数を削減した理由の一つとして、「1人の教師が4コマ以上教えると教育の質が低くなる可能性がある」と説明しました。しかし、名城大学では、非常勤講師であれ専任教員であれ、ほとんどの教員は4コマ以上教えていますので、その主張には自己矛盾が見られます。また、私が質の高い授業をするために最大限の努力を惜しまない教師であることは、同僚と学生達が証言してくれます。

 名城大学全学共通プログラム英語科目を担当する教師のうち、専任教員は極少数、6割以上が非常勤講師です。このように非常勤講師は大学教育の重要な担い手です。それにも関わらず、非常勤講師に対する低い待遇、雇用の不安定さは直ちに改善されるべきだと考えます。

 本件は、強大な権力を乱用する専任教員と極めて立場の弱い非常勤講師との格差を象徴的に表しています。この裁判に勝利し、非常勤講師の低待遇を改善することが、名城大学に限らず、広く大学教育を健全化するための大きな一歩となると信じています。労働者の地位向上のために、皆様と連帯することが重要です。今後ともご支援いただけますようお願い致します。

齊藤直美さんの裁判について

 齊藤直美さんは、2005年から2011年までの6年間、金城学院大学英語英米文化学科の非常勤講師として、スペシャリストプログラムという通訳、翻訳を専攻するゼミ科目で、3,4年生の選抜された学生に「翻訳演習」を教えてきました。しかし、2010年7月20日に学科担当の専任教授と学科主任の専任教授に突然呼び出され、「来年度からの翻訳演習の担当する契約は更新しない。」と通告されました。その理由は、「シラバス(年間授業計画)の変更と、翻訳理論や文法を教えられるよりふさわしい人を雇いたい。」ということだったので、採用されたときに、翻訳理論や文法は1,2年生の時にすでにやっているので、3,4年生には社会に出て役立つ実践的な翻訳の演習を教えて欲しいと指示されたことを述べた上で、それでも実際の授業では、翻訳理論に基づき、必要に応じて翻訳文法も教えていると説明しました。また、「勿論翻訳理論や翻訳文法を教えることは出来ます」と答えました。更に、「シラバスの変更によって、翻訳演習の授業がなくなるとか授業時間数が減るのか」と問うと、「それは現行のままである」との返事であったため、「その理由では納得できないので、納得できる正当な理由を文書にて提示して欲しい」と言うと、「非常勤講師にその必要はない、非常勤講師を雇うのも辞めさせるのも専任の一存で決められる」と言われ、結局雇い止めにされました。

 そのため、東海圏大学非常勤講師組合に相談し、大学側に対して「雇い止め理由書」を請求したところ、大学側は、非常勤講師に雇止め理由書を提示する必要はないと述べた上で、あえて雇止めの理由をあげるならば、1.シラバスの変更、2、学生アンケート、3、出席簿の管理という3つの理由を後付け的に提示してきました。

 しかし、この3点は以下の点で合理的な理由とは言えません。

1.シラバスについては、「翻訳演習」に実質的な変更はなく現行通りに授業はあること。

2.学生アンケートについては、「翻訳演習」はゼミ科目であり、セミ科目では通常科目のように学生アンケートは実施されていない。では、この学生アンケートは、どういう目的、意図のもとに実施されたのかという疑問が残る。

3.出席簿の管理については、すでに決着済みとされた2009年度後期の学生の成績評価変更の際、問題にされた出席簿(出欠日数確認のため)が保管期間の4月末以前に破棄されたと決めつけて、不当なこじつけの理由としたものである。

 それゆえ、2回の団体交渉でこの3つの理由の正当性を追及し、説明を求めるも、大学側はあくまで3つの理由を執拗に強調するのみで、何らの話し合いにもならずに団体交渉は決裂しました。そのため、齊藤直美さんと組合は、金城学院大学を2011年10月21日に提訴しました。 

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2016年4月2日

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名城大学・金城学院大学共に非常勤講師裁判が終了いたしました。

 

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